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口先だけの稲盛教

以前勤めていた会社の人間は、やっぱりクソだった。


俺は、同僚や部下の親の通夜・葬儀には必ず顔を出した。

社長の母通夜・葬儀では、「受付」もした。

もう辞めるときの有休消化期間のある日、同僚の父が亡くなったのを地元紙のお悔やみ欄で知り、通夜に顔を出した。

俺は焼香だけで帰ったが、もう辞めるのに来てくれたんだって顔で、喪主の同僚はもちろん、席に座っていた幹部連中みんなが俺のことを見ていた。


俺は田舎の人間だ。

来てくれたところには顔を出して、もらった分を返すようにと教わってきた。

そういう付き合いをしてきたつもりでいた。


ところがどうだ。

退職後に俺の父が亡くなったとき、俺が20年勤めた前の会社の人間は、誰一人来なかった。

社長の代わりに香典を持ってくるやつもいなかった。

俺が通夜・葬儀に顔を出した連中も来なかった。


自分関係で誰が通夜・葬儀に来てくれたかなんて、気にしたこともないんだろう。

だから、

あいつら、親から香典帳を見せてもらってないんだろう。

自分が喪主をした葬儀の香典帳すらも見てないんだろう。


何が「大家族主義」だ。

もう家族じゃないってか?あ?


あの会社の人間は、不義理を働く奴らばかりだ。

辞めて正解だった。

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